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20120417
伊豆
エンデュランス・ザ・ベスト・ジャパン・カップCEI、伊豆パノラマ・ライド2012年4月

日時:2012年4月6日(金)〜7日(土)
場所:静岡県国立公園高室山伊豆ホース・カントリー一帯特設コース(アラビアン・ホース・ランチ)
主催者: 伊豆パノラマ・ライド大会実行委員会


照月湖についで、全国2例目となるエンデュランス・ザ・ベスト・ジャパン・カップCEI大会が、伊豆に新設なった国立公園高室山伊豆ホース・カントリーで3*160kmをはじめ、20kmトレーニングライドまでの大会が開催された。FEI公認3*160km4人馬エントリー、3人馬出走、2*120km6人馬エントリー、1*80km2人馬、JEF公認80km競技6人馬、60kmトレーニングライド5人馬(うちノービス4人馬)、40km9人馬、20km3人馬合計35人馬エントリーと盛況であった。
 山頂の風は強いが、春の陽気が爛漫とした早朝午前6時に時速14kmでの完走を目指した3*に参加の人馬は、パノラマコースと呼ばれる山頂の周回コースをまず1周してエンデュランスコースへ走り去って行った。今年の世界選手権の参加基準としてのその資格は、人馬同一での時速14kmという厳しいものであった。日本のような山岳コースが主体とならざるを得ないコースでは、時速14kmの達成は非常に難しく、従来の照月湖のコースをあきらめざるを得なかった。日本での資格取りを目指している人馬のためにも、何とか時速14kmを達成できるコースをと考え、この伊豆ホース・カントリーの開発が続けられた。伊豆に位置していることに加え、季節的にも、エンデュランス競技のためには4月上旬開催が絶対に必要な条件であった。山頂のパノラマ周回コースはともかく、山腹を走行するエンデュランスコースを如何に平坦にしていくか、が大きな課題となり、時間との勝負であった。このような難しい状況の中で、海外役員を迎えて無事に大会開催にこぎつけられたことで、大会関係者の喜びもひとしおであった。

競技全般は1頭の放馬・敷地外への逃走といった事件を除いては、順調に進行した。3*では、2頭の人馬が第5レグまで何とかぎりぎり時速14kmをキープしてきたが、夜間に入り、周回コースだけの単調さが、馬のやる気を持続させることができるかどうかが心配の要因となってきた。最終レグ13.5kmを1時間以内に走らせてCoC取得を達成したいという多くの観客の声援の中で、2人馬が力走した。先ずは先行してスタートした蓮見・カリーム号組を追走する北池・ギィタップ号組、周回コース8周目でギィタップ号に追いつかれ、追い抜かれたカリーム号の疲れが出てきて、常足走行となってしまった。丸1周遅れで再びギィタップ号の姿を捉えたカリーム号は、何とかギィタップ号に追いつこうと気力を振り絞って走行、驚くべき速さで周回した。実際、カリーム号の8周目の周回タイムは9分58秒であり、つぎの周回では3分30秒、10周目には3分10秒という速さだった。しかし、北池・ギィタップ号が11周回を終え、ゴールして姿が見えなくなってからの最終周回コースを1頭で走りぬける気力がカリーム号には残っていないようで、観衆の大声援がカリーム号をゴールに導く結果となった。
結果、3*は北池・ギィタップ号組と蓮見・カリーム号組の2人馬がCoC取得、周回コースがこの結果を導いてくれたといえることはありがたいことだ。ポニーボーイ号が第3レグで代謝異常のために失権となってしまったのが、本当に残念なことであった。

2*120kmでは、厳しい獣医検査で、2頭が跛行失権となったが、ほかの4頭は順調に走行。西山・ケースター号組と谷・勝太郎号組が周回コースに入ってから、競馬のように抜きつ、抜かれつ、を繰り返し、最終レグの時速が18kmという走行で、1位は牡馬の強さを発揮した西山・ケースター号組となった。
1*は2頭とも無事完走。
JEF80km競技の6人馬は1頭放馬の為に棄権、久しぶりの大会出場の高鳥・サツキ号組が強さを発揮した。以下、60kmの5人馬、40kmの8人馬、20kmの3人馬が完走した。なお、20kmに出場の2頭は与那国馬の出場であった。与那国馬の出場は久しぶりであるが、地盤の伊豆での出場は力強いものがあった。
なお、BC賞は3*が北池・ギィタップ号組、2*が谷・勝太郎号組、1*は篠崎・スピリッツ号組、80kmJEFは高鳥・サツキ号組という結果であった。


エンデュランス・ザ・ベスト・ジャパン・カップCEI、伊豆パノラマ・ライド2012年4月結果表


大会の動画をブログでごらんください↓
http://blog2.arabianhorseranch.jp/

審判長マイク・トムリンソンさんが大会の写真をアップしてくださいました↓
https://plus.google.com/photos/112937155312379788134/albums/5730227860285537953?banner=pwa&gpsrc=pwrd1#photos/112937155312379788134/albums/5730227860285537953


CoC取得CEI3*160km優勝とBC章受賞のギィタップ号と北池ライダー 大会3日後の放牧地でくつろぐCoC取得のギィタップ号(右栗毛色)とカリーム号の2頭 放牧地から見る富士山と朝焼け
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表彰式を待つJEF完走者の方々 マイク・トムリンソン審判長の講評。施設とトレイルがすばらしい。クレバーなライドとクルーイングに感心したとの評価をいただいた。 1*トップのゾルタン号騎乗の山崎ライダー
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1*2位とBC章受賞のスピリッツ号騎乗の篠崎ライダー 2*トップのケースター号騎乗の西山ライダー 2*2位の勝太郎号騎乗の谷ライダー
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2*BC賞受賞の勝太郎号のクルー責任者 2*3位の花子号騎乗の佐々木彩妃ライダー 2*完走のバンディット号騎乗の佐々木ライダー
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3*優勝とBC賞受賞のギィタップ号騎乗の北池ライダーと記念のレプリカ 3*2位、CoC取得のカリーム号騎乗の蓮見ライダー BC賞講評のジャン・スティーヴンス審判員。世界的にも評価できる大会運営であったとの言葉をいただいた。
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海外役員の一部。表彰式の間も馬のケアーをしてくれたので欠席者がいる。
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